武術教室にご夫妻でご参加のIさまより台湾気功大会参加の感想です!
まずは奥様の感想文から

武術は自分を映す「鏡」

★台湾での温かいおもてなし

台湾の気功大会に参加するため、3月26~29日の3泊4日という日程で高雄(カオシュン)に行ってきました。

初めて降り立つ高雄の空港は緑が多く、空気も澄んでいて、まるで日本の地方都市のようです。ただ、気候はこの時期でも十分に暖かくて、長袖だと汗ばむほどでした。

出迎えてくれた台湾の方たちは、皆笑顔でとても温かく、真心のこもったおもてなしをしてくださいました。別荘にご招待いただき、そこで2泊できたことも非常に良い思い出です。

そこはまさに豪邸!お庭も広く、プールはあるわ、樹葡萄や木西瓜と呼ばれる日本にはない不思議なフルーツはあるわで、みんな大興奮。樹葡萄は実際にもいで生の果実を食べさせてもらい、さらに自然発酵した樹葡萄の実もおみやげにいただきました。樹葡萄は果実だけでなく皮も種も食べる、健康にとてもよいフルーツだということです。

IMG_4596

フカフカの芝生の上で練習し、夜遅くまで秦先生とお酒を飲みながら語り合い、朝は鳥の声で目が覚める・・・・・別荘での二日間は、まるで合宿のようでした。

そして、朝食には温かくて珍しい点心や、豆乳、杏仁豆腐茶やミルクコーヒーなどが出され、どれもこれも実に美味しくて台湾の食の豊かさに驚きました。また、阿里山の香り高いお茶を銀の茶器で何度も煎れてくださいました。

FullSizeRender

昼、夜は、新鮮でこれまた非常に美味しいお店ばかりに連れていっていただき、「高雄(台湾)はこんなにも美味しいもので溢れているのか!!」と感じ入ったほどです。それほど心を尽くしてお世話をしてくださいました。後で聞いたところによると、地元でも評判のお店にばかり連れていってくださったようです。

宴会

★武術演武で得たもの

さて、今回の旅行の一番のメインは、27日の気功大会に参加することでした。私は武術教室などで一緒に練習をしているメンバーと武術の演武を行いました。

私たちの持ち時間は全部で40分。休憩を挟み前半と後半に分かれています。私は全部で9つの演武をするという、今までにない大役だったために、かなり緊張して挑みました。

結果は私個人の演武に関しては、前半は惨敗、後半はかろうじてミスなしという、とても満足できる出来栄えではありませんでした。というよりも、穴があったら入りたいという気持ちになり、前半が終わった時点で「もう後半は演武したくない」と真っ青になって、同伴していた家族にこぼしたほどです。

しかし、翌日になって落ち込むだけではなく、ふと気付いたことがありました。

それは、武術はその人のありのままを映す「鏡」だということです。演武をすることは、と言い換えてもいいかもしれません。

bujutu

私が失敗した型は、まさに日ごろ練習不足を感じていて、不安に思っていた型でした。そして、特に気負いなくこなせた型は、練習量も多いものでした。

つまり、日ごろの自分の練習量や実力がそのまま出てしまうのです。そして、台湾の事務局の方たちが撮影してプレゼントしてくださったDVDをよく見ると、演武の細やかな部分に、焦りやせっかちな自分の性格までも出ていました。

なんというか、身体全部で自分の精神状態までも現してしまうのが、武術なのです。やはり武術が踊りではなく、気迫をともなう戦いの型だからなのでしょう。迷いが出てしまった途端に迫力を失い、武術でなくなってしまいます。

基礎力、そして練習量。

特に大事なのは、この二つ。そして精神面では謙虚さが必要だと感じました。それは、日々慢心しないでコツコツと地道な基礎練習を続けて培われるものです。積み重ねなのです。うーん、言うは易く行うは難し。

台湾の3泊4日は、多くを学んで得た旅でした。

集合3

高雄でお世話になった台湾の方々、大失敗した私を責めずに「みんなよく頑張った」とおっしゃった秦先生、一緒に行った楽しくて心遣いある仲間たちに心から感謝しています。

武術の王道があるとしたら、それは「ひたすら練習」ですね(笑)。
頑張ろうっと。