第二日目
この日は、旅行中の一番大事な日です。少林寺気功指導員認定式と演武、日本武道団交流会があります。
ずいぶん前から管長ともやり取りをして認定式の準備をしていましたが、
今回の私たち訪中に関する現地の担当者は、少林薬局の延琳さんと管長秘書の延音さんでした。
朝、みなさんはホテルで朝食を済ませ、着替えや武器を持参しバスでホテルから
少林寺へ向かいました。少林寺の大きな入り口から、山門までは距離がありますので、
大型バスを降りてから、少林寺の電動のトロッコに乗って山門まで向かいました。
少林寺内に排気ガスなど汚染が影響しないように、電動の乗り物が主流となっています。
早速、少林寺に入って、管長のいる方丈室の前に向かいました。
先に私は管長に挨拶して、少林寺気功指導員の認定証の確認、その他の参加者の方々の参加証を確認して、少林寺の印鑑も押して、演武会と認定式が始まりました。
この日は、中国の政府の方も来て大きな催しがあるようでした。しかし、管長は、そちらよりも私たちの認定式を最優先してくださいました。
琉球古武道の武道団団長下田先生と、管長、私が並んで座り、段下で認定式の演武が
始まりました。方丈室の前は、見物客が集まり、とても混雑していました。
管長のご配慮で、寺内の武僧たちが集められ、見物客の前に立たせて、警備に当たらせました。おかげで、私たちは、スペースを十分にとって安全に演武することが出来ました。
35期の今回旅行に参加された方は7名でしたが、ずいぶん前から合同練習などを行い
多くの人は、深い馬歩もできていて、さらに心が落ち着いてできていたのがとても良かったです。周りに大勢の人たちが、集まり、管長の前での演武となると、緊張して普段通りに動けない可能性もありますが、みなさんとても落ち着いて今迄の練習の成果を出すことが出来ました。管長は、今までになく興味津々に私にみなさんの練功についての質問をしていました。そして、その次は、琉球古武道の先生方の演武が始まりました。
私が持っていった、琉球古武道の団体を紹介した冊子を見せて、歴史や出演される皆さんについて簡単に説明をしました。
そんな中、演武の途中で、管長の秘書が背後から中国政府の方々が到着したと連絡が入りました。管長は、それでもその方々を待たせて、私たちの演武が終わるまで、私たちに
時間をとってくださいました。
今まで20年間、認定式では、このように重要な方々が管長との約束でいらっしゃることが
ありましたが、以前は、演武の途中で席を離れてしまうことがしばしばありました。
また、今回参加されて武道団の方で、持病もありとても体調が悪い方がいらっしゃいましたが、管長が気を利かせて、その方に椅子を用意するように秘書に命令してくれました。
管長は、私たちの様子にも非常に注意を向けて、様々な対応を部下にさせて、
演武ができるよう気を配ってくださいました。
認定式も長い期間が続いてきて、管長も近年とても重要な行事として私たちを歓迎してくれているのが今回もとても良く感じました。
武道家たちは、長い年月鍛錬し、演武も様々な場所で行ってきているので
内からの力、内力強く、まさに中国で言う功夫を表しました。
安達登先生 双節棍
金谷義孝先生 屋良小のトンファ-
安定感のある演武が続き
松本幸三さんは、史上最年少12歳の演武者でスピード感ある気合いのある演武を行いました。
高橋貫太 沖縄上地流空手 三十六のチカラ強い演武が素晴らしく
元 博通 浜比嘉之トンファ-
祖父江 利 八歩連、儀和之鎌
渡邊俊行 鐘川の鉄甲
下田柔心 浜比嘉之釵
と日本の武道の歴史を作ってきた先生方の演武が続きました。
そして最後に、35期でもある2名の武道演武と、手刀でバッドを割る、
2つのブロックを、回し蹴りで割るという硬気功のような技を披露しました。
すべて演武が終了し、35期の指導員認定書の授与式が始まりました。
今回の参加者は7名でしたが、みなさん2年間の総仕上げを少林寺で行い、
晴れ晴れとした様子で、管長より認定書を受け取っていました。
次は、武道家たちとすべての参加者にも参加賞を授与しました。
今回は、すべての人達に管長から直接、賞状を頂くことができ非常に良かったです。
その後、急いで管長を囲んで、皆さんで記念撮影をしました。
管長は、政府の人たちを待たせて時間を作ってくれていたので、時間は本当に限られていました。しかし、最後に管長自ら皆さんへの言葉をくださいました。
皆さんの演武を見て、気功も武道も真剣に長年鍛錬してきたのが良く分かり、年配の方の
演武も、長年の積み重ねが良く表れていて関心した。とおほめの言葉を頂きました。
普段は、人をほめたりすることが無い管長ですから、心からの評価だと思います。

2日目の前半 認定式までのレポートです。後半へ続く~