7月29日(土)出発日。
今大会に参加することになったのは、直前の話だったため、既に少林寺(鄭州)
までの直行便はなく、中国国際航空(北京経由)で出発することになりました。
昼前には、羽田空港に集合して、チェックアウトの手続きを済ませました。利用者のほとんどは中国人でしたが、早く手続きを済ませたいと行動が早いです。一旦、北京で荷物を出し、国内線に預けることになりますが、(今回の場合)飯塚さんの寸勁のために用意しでて持ってきたレンガやブロック、そしてバットなど重量があるものばかりでしたから、とても大変でした。
無事鄭州に到着しましたが、外は大雨でした。お迎えに来て頂いた2人の少林寺のお坊さんは、それぞれ別の車で来てくれていました。私たちの荷物は、大会のために多くなりましたから、それぞれトランクも2つあります。夜も遅く、大雨の中、ホテルに移動しました。以前、利用して良かったホテルは満室だったので、今回は昨年泊まったホテルになりました。
やっと一息ついた時には、もう深夜12時を回っていました。
7月30日(日)の朝、私たちは早く起き、大会準備のために先に朝食をしようとしたこところ、大会関係者から電話が掛かってきました。なんと他の大会出場者を乗せた迎えの車が、あと一時間で来ると言う内容でした。まったく聞いていなかったことですから、私たち3人には無理な話でした。
まだ食事もしていなく、試合のための道具の準備もこれからです。そのため、予定通りに出発出来るようお願いしました。
お迎えの車は、大型バス(40~50人乗り)でした。私たち3人だけを乗せて会場に向かいました。会場にはいくつかの坂もあり、とても広いところです。先日の大雨の為、靴もズボンも泥だらけになりそうなくらいに地面がドロドロになってしまっていました。会場に設置してあった舞台も屋根は無く、濡れてしまっていました。
そのような状態の中、私たちは寸勁で使用する道具(レンガ、瓦、バット)の用意をしました。少林寺において、今大会は初めてのイベントとですから、試合の進行などもまったく分からない状態でした。いちいち関係担当者に確認をしなければならいほどでした。飯塚さんの試合は、30日が予選で31日が決勝戦になるとのことでした。実は仕事の都合で飯塚さんが出場出来るのは今日だけなのです。そのため、試合に勝ち進んでも、もう決勝戦には出ることが出来ません。
「どうすれば良いか?」と大会の担当責任者(私の後輩です)に確認したところ、それなら試合ではなく、模範演武としてという提案がありました。飯塚さんにそのことを伝え、同意が得られたので、そうすることにいたしました。会場では、他の試合も並行して行われておりますが、演武の順番を変更する事態が出てきました。そのため私自身、何度も関係担当者に電話をかけたり、話し合いをしたりして、飯塚さんの行う順番について協議しました。
いよいよ本番。一番に行うことになった飯塚さんは、無事瓦を10枚割ることが出来ました。さらに足で蹴る技も披露しました。
実はこの日は飯塚さんにとって、とてもハードなスケジュールだったと思います。午前中(演武前)、たくさんのマスコミから囲まれ、インタビューを受けることになったからです。それらは演武の時間に間に合わなくなるほど、対応に追われました。
集中していく暇もなく、午前中は過ぎてしまいました。午後になってしまいそうなマスコミ関係者には、少林寺の別荘にあるお昼のご馳走を振る舞いながら、対応しました(午前中だけで15社ほど対応、日本のフジテレビもニュースの中で取り扱ってくれました)。バタバタしているうちに午後になり、(模範演武として)寸勁の技を披露しました。飯塚さんの技が決まると周りの観衆は悦びと驚き、拍手喝采を浴びました。そうして私たちの思い出となる長い一日が終了いたしました。
今回、飯塚さんの参加は仕事の合間を縫って出場いたしましたから、お土産を見る時間も必要です。実は管長に紹介するつもりでおりましたが、何人かお客様との対応が続いており、少し待たなければなりませんでした。外で待機して待っていましたが、運悪く管長は用事のために外出することになり、結局、お会いすることは出来ませんでした。その後、少しの時間ではありましたが少林寺内の売店や外の駐車場の上にあるたくさんあるお店に行きました。おみやげ物を買い、ホテルに戻りました。
私たちのホテルは、他の試合に出場した方々の宿泊しているところと違います。夕食後、少林寺の方々の音楽ショーに行く予定にしていましたが、突然、宿泊ホテルを替えなければならないとの連絡が入りました。まだ戻ってから1時間も経っていませんし、夕食もまだしていないのに、車の手配がすぐありました。
ようやく移動し、荷物を置いて、すぐ夕食を済ませました。そしてバスに乗り、夜の音楽ショーに出掛けました。音楽と禅のショーを無事観ることが出来ました。