瞑想や静功などでは具体的な方法をやっていますが、
今回は、自分のなりたい人間性に対しての行動力を高める面の話しをします。
これは3つの段階を通るとやりやすいと思います。

まず最初は思惟。例えば自分がなりたい少林寺の精神や理想などの
全体の知識構造を脳の中に整理して、実行の計画など、考えて自分のものにする。
まずこういうふうに通らなければ、聞いたものや勉強したものはただの概念だけで、
理屈や原理は自分の中にありません。
だから、聞いたのものに対しての自分の考えや疑問を整理して、あとで自分の思想になります。
一般の場合は、普通の教育とはここまででしょう。
ここで得た知識は系統にして理解できますが、自分で行動にうつすのはなかなか無理でしょう。
そういうことはよくあります。
知識は何となくわかっても実際に実行するのは難しく、まだできない。
こういう時、自分の決心と心の力は何となく足りないと感じるでしょう。
限界があり変化には届かないでしょう。

その行動を決めるのは、ただ考えと思想だけではなくて、
人間の深層意識・心の状態に強い影響力があります。
その潜在する心の状態に浄化することが必要です。
例えばわかりやすいのは、漬物にぬかが染みこむこと。
野菜はキムチ調味料の液体の中に染み込むなどです。
気功の理由と道理や理論は瞑想の中に染み込むことです。

これは実際ひとつの実験です。あなたの思想あるいは理論は、瞑想の中の情境
(瞑想で見える場面)に染みこむか。
そうすると自分の心を落ち着けて雑念を止めることももちろん必要です。
この止観の意味は、止は雑念を止める、理論からの情境、状態、場面を
智慧性の中にずっと観察します。

例えば、スリに物をとられた経験のある人は、
旅行ではスリに気をつけてという言葉の影響は非常に深いです。
スリに遭ったことのない人は、やっぱり感覚は全然違います。
直接の感覚は、瞑想の形から受けます。
静功は、瞑想を通した模擬試験みたいなものです。
自分の理論や思想の経験はないですが、この状態を作ります。
そうするとこの考え方と思想は、心の中や細胞まであるいは骨までに染みこむことができます。
これにはまず入静状態が大事ですから、雑念が出たり入ったりはだめです。
この状態になりたいと自分でコントロールできるようになります。
あるいはそういう理論や考え方の状態に入ると、自分への反省もあるし、
直したいところも出てきます。
例えば喫煙をやめたい時には、煙草の臭い、健康面への影響を自分が見えたら
自分の身体はできます。この協会でも禁煙の経験者はいます。
最後には煙草の臭いが嫌になって吸わなくなりました。
これは自分の潜在意識が希望の思想の状態になります。
イメージの画面の中に自然に染み込んでだんだん自分はそういう状態になります。
そして安定によって、目を閉じたらすぐに瞑想の状態ができます。
自分のなりたい場になります。
坐禅の時に、これは正座しなくても目を閉じて少しすると、
染みこむ状態になる力はだんだん強くなります。
こういう力になると自分の心は溶合になり、自分の知識などによって
深い部分でいい状態になっていきます。
現実社会でも自分は非常に簡単に行動できる人間になります。