最近、「少林寺気功」の外気治療を受けるために、遠方(名古屋)から、はるばる来てくださいました。その人は、約10年前に私の本を購入して読んでくださり、ずっと会いたいと思っていて、外気治療を受けたいと願っていたという方でした。体が大きく体重が90㎏以上の元々極真空手をされてきた方です。「気」にとても関心があり、やはりどうしても私の外気治療を受けてみたいと思っていたのでした。その方は、これまで日本中の至るところに足を運び、(有名な気功の先生にも)外気治療を受けられるところに出向いて、治療を受けて来たとのことでした。治療後、「これまで秦先生のような強い気を出す人に会ったことがない!」とはっきり言いました。
実際、この人のように「外気」に対して、強い反応としてある場合、外気治療中には、絶えず身体が動いており、じっと止まらない状態が続きます。まるで自発的に気功をしているかのように見えます。終わった時には、その方の抱え込んでいた症状は、すっかり無くなり、良くなっていました。
 また別の人(外気治療者)は、以前、「レイキ(霊気)」を受けたことがあり、またご自身が現在、「レイキ」を習っているという方でした。それでも身体は、以前、不調を訴えており、あちこち悪いところがあるのでした。さらに鍼も受けているとのことでしたが、一向に良くならないとのことでした。しかし、私の外気治療を行いましたら、やはりすごく反応が強くあり、悪かった症状がすっかり消えてしまいました。

 私は最近、世界各国で活躍している同志(嵩山少林寺の高僧)たちとウイチャット(世界中でやり取りができるLINEのようなもの)グループで、会話をしたり情報交換をしたり、様々なやり取りしています。しかし、あまり「気」に関しては、よく理解していない高僧も多く、話題に挙がってきません。そのため、私自身、気の話をほとんどいたしません。やはりやり取りの多くは「武」、特に「禅」の話題が一番であります。中には、仏教の他の流派の禅の勉強をしている者もいますから、禅に関してはとても理解して関心を示します。
そういう方と交流しながら、気の話題になりますと、相手は大変驚いて、感心されます。

普段、私は協会の授業(指導員養成コース)の中で、あまり「禅」のことについて、話を致しません(静功の時、最初に少し話す程度です)。
しかし、人間(心)の修業のことを詳細に伝えなくても、実際に実践している私たちの方法の中に、そのすべて(エッセンス)が体と心の修業を通じて含まれているのです。
逆にこれらの方法の実践は、私たち現代人に合ったやり方と言えます。お寺にいるお坊さんは、あくまでもお坊さんとしての修業をして、お寺に残ります。そして、自分のすべてを仏教の教えに任せて、属する宗教に対して、貢献するというのが前提です。このことについては、私自身、少林寺での修業をしてきた経験から、よく理解できることです。

けれども現実的にもっと大勢の人々に役立つものとしては、それだけの方法では難しいものです。ですから、やはり今、こうして協会のような活動をして、多くの人々に広めていくというようなスタイルが一番良いのです。多くの人が日常生活の中で、学ぶことができ、どんどん精神(心)は強くなっていきます。実際に、どれくらいまで悟ることができるかというと、それはあくまでも本人の気持ちと努力、そして「縁」によるものですから、初めからそんなに執着せずに行っていく方が良いと思います。

当協会の指導員コースの実践中でも、私はあまり「外気」を行いません。(大会等のイベントでは、集団外気を行うこともありますが…)
ある先輩指導員のカルチャー教室で、指導中に外気の話となり、そこの参加者に対して、外気を受けて頂いたところビリビリと反応があって、強く感じられたことがありました。皆さんももし指導員コースを受講したら、最後までしつかり実践していき、自分自身がしっかりらできるようにしていくことが大事です。練磨していけば、必ずレベルは上がっていきます。
 私たちも様々な活動(大会などの異変とも含めて)をして交流を深めて参りましたが、何一つ無駄なことはありません。
 冒頭の「外気」治療で敏感に感じたという方も、いろいろなところ受けてきた中で、何も感じないというような治療もあったようです。
 私たち協会の「少林寺気功」は嵩山少林寺の秘伝の方法であり、その教えを指導員養成コースとして、誰もが自分のものにすることが可能としております。そして、根本の部分から本格的に気功の実践と理論を習得していきますから、会員の皆さんは安心して受講していけるのです。
 さぁ、皆さん、さらに練習を積んで、良い結果を出していきましょう。