今回、講師としてエントリーした皆さんが、講師として派遣されるにあたって、本協会は講師からの手数料など取っていません。また無料で集中講座を開催しました。本協会の会員の方は、私の出版したこれまでの本を読んでいただければ理解できることでしょう。私は来日して今日まで、様々な人生の選択がありました。まず中国から日本に来た理由として、科学分野の代表として派遣され、多くの人を連れてきて技術力を高めるためという大きな役割がありました。国と国の調印された事業ですが、派遣された専門家は中国に戻り、大変な成果を上げました。このような仕事をする中、小さい時から学んだ「少林寺気功」を活かす時がきて、最終的にこちらを選びました。当時、日中友好会館に依頼されて教室を開催したり、健康への改善のために実施したところ、とても効果があり、私自身も驚きました。このことから日本の皆さんにもこの素晴らしい少林寺気功を広めようと決意しました。それから30年近くなりますが、(中には私がが発信する動画をご覧いただいている人はご存知と思いますが、)利益と指導について何度か話をしておりますが、指導員を育成することを第一に考えるようになりました。いつまでも指導するのは私だけではいけません。約30年前、第一期生や二期生には基礎を教えました。川口にある教室や総合クラスという中で教えておりましたが、もっとレベルの高いものを教えてほしいと要望があり、思案しました。嵩山少林寺の管長とも相談しました。そして今日ある気功師養成コースⅠ(当時は指導員Ⅰコース)を始めました。当時、卒業した人たちは非常に喜びました。そして指導にあたるため、スポーツクラブやカルチャーセンターへの派遣をいたしました。しかし誰も少林寺気功のことを知りませんでした。さらに「少林寺」という名称も使えませんでした。日本の少林寺拳法が、少林寺という名称の登録商標していたためです。勝手に使用すれば違法になります。通常、コースを卒業したら、私の役目は終わりです。身に着けているかは関係ありません。それでは指導員が可哀想です。せっかく習ったものを指導したり、身の回りにも活かしたいでしょう。その体制が整っていなければできません。こうした状況は20年も前のことです。そこから本協会の方針は変わりました。それまで社会に向けての活動は一切していなかったですが、行なうようになりました。健康・気功・武術の交流の活動のため、自ら参加し、活動するようにいたしました。日本や世界に、こちらの活動内容を理解してもらうようにしました。マスコミなどにも積極的に対応するようになりました。それまでは興味がありませんでしたから、応じませんでした。中国の首相が来ても断っていました。当時の外務省と大使館の両方から、対談のための招待状がきました。ちょうど日曜日でしたが、その日は指導員の教室でしたから、対応しませんでした。しかし、それからは様々な交流を深めていくよう心がけ、参加するようにいたしました。そして世界大会にも参加するようになりました。その後、「少林寺」に関する登録商標も取りました。さらに日本のテレビにも5000回位出演し、7冊の本も出版しました。こうしたことにより、「少林寺気功」は、日本だけでなく、世界でも有名になりました。世界的にトップクラスの気功師に依頼され、世界大会を主催するまでに至りました。2007年に第一回世界大会を開催しました。初めはこうしたことをしようとは思ってもいませんでしたが、状況が変わり、どんどん指導員を派遣していきました。

今日、長く続くコロナ禍により経済が低迷する中ですが、そろそろ落ち着いてくることでしょう。最初の出版本「これが気功と武術だ」の出版社の社長は、「秦先生の少林寺気功しか、日本を助ける方法はない。日本人はみんな病気をしている、元気がない」と言いました。これは1999年(20数年前の話です。)頃ですが、本は大反響でした。こうした縁により、どんどん広まりました。

来日して少林寺気功の活動が始まり、最初の10年間は料金について、一切こちらから言いませんでした。相手任せで指導に当たりました。いくら欲しいなど言わず、応じていました。現在、依頼のあったカルチャーセンターとは長い付き合いでもありますが、本協会にはとても信頼をもっています。今回もお互いにスムーズに生徒を募集しやすいように運びました。ですから本協会としては、手数料など一切取らずに、すぐできるように対応してきました。本講座の指導にあたり、受講料・資格証に関して一切無料にしました。実は当協会の運営はよくありませんでしたから、この一年の給料はありませんでした。(*このことをあまり気にしないでください。)ただ重要なのは、「教える魂」です。教える魂がしっかりしていれば、どんな困難な状況でも乗り越えられます。ここ7~8年の収入は、これまで協会がかかったコスト(私が立て替えた分)の返済に充てています。ずっと続いていましたが、明確にしたは、最新の確定申告の給与所得を0にしたことです。私の給与はなく、過去の返済分に充てたからです。

今、派遣される講師の皆さんは努力いたしました。いまだコロナ禍により、経済的に困難な状況である中、多くの卒業生、また在期生は苦労しながらも頑張っています。私自身、会員の皆さんが見えないところでも頑張りました。どんな状況でも、乗り越える精神については、「今日の気功」や動画配信でも伝えています。しかし伝えるだけでなく、苦労を乗り越えているか?と問われれば、皆さんに示すことは、どれだけ練習して技ができるということでなく、人間性と精神についてになります。これまでも話しはしていますが、自分の人生の中でどう実行しているか、またどういう状況を乗り越えたか、と分かっていただかなければなりません。理論だけでは伝わりません。最初の10年間、収入のことを考えずいました。その後安定した時期もありました。しかしこの一年間、私の収入(給与)が無くても、税金は支払っています。何年もコスト返済に充てている時期も同様です。過去に世界大会を主催した時、ある有名な人でも、他の人と比べて、支払いにおいてトラブルもありました。また名前の順番が前とか後ろということにこだわりました。本協会は演武もきちんとしていますが、それだけでなく、主催が決まっても、不平不満もなく、料金もきちんと支払いをしています。このことが技術ということではなく、人間性と心の素質に係わることなのです。ある人は「秦先生はハードな人だ」と言います。もちろん人間ですから、間違いもありますし、完璧でもなく、欠点もあります。しかし気功師養成コースの方々に対して、また今回の事業(派遣される講師の皆さん)に対しても恥ずかしいことは何もありません。皆さんに伝えていることは、自分にも要求しています。私の家族は4人(子どもは2人)ですが、家はいまだ賃貸です。協会本部も賃貸です。今は私一人ではなく、子どもがいますので、将来のことが心配になります。私の年齢に比べ、まだ子どもは小さいですから、とても気になります。こうした事情は、皆さんにもわかっていただいたほうがいいと思いました。以前はこうしたことをあえて言いませんでしたが、今回オープンにしました。皆さんとも何かあれば、相談して乗り越えることが大事だと感じています。皆さんと同じ立場か、もっと大変かもしれません。しかし将来が明るいと信じています。悩みがあっても、根本的解決ができます。すぐ平常心で本協会の運営をうまく行い、少林寺気功による健康法をきちんと伝えることが先決です。まずは自分の健康を第一にして、こうした現在の状況を乗り越えていけるようにしましょう。普段はあまり言わないことを述べましたが、今後もっとお互い理解できるようにお伝えしました。私は私であり、普通の日本の社長や会長と同じではありません。何百倍も使命をもっていますから。