今年5月下旬に「世界少林寺仏医大会(嵩山少林寺)」、7月下旬に「首届少林无遮大会(嵩山少林寺)」、10月中旬には少林寺に認定旅行、さらに10月下旬にはイタリアにおいて「中医学気功世界大会」が開催され、当協会の会員と参加いたしました。この大会ではとても高い評価と実績を作りました。

これらのイベントは、あくまでも社会行事に合わせることが大切です。また日頃の練習や修業、そして勉強の結果が表れるのです。私が他の指導者と全く異なる点は、いろんな活動において、自分だけでなく、指導員にも声をかけ、様々な大会などに連れて行くようにしているところです。これは約15年前から行っている協会の方針の一つです。理由としては、第一に皆さんに参加して頂く機会を作るということです。そのため皆さんも練習して鍛え、レベルを上げることができます。第二に参加することで多くの知識を得られ、身に付けることができるという点です。こうしたことが自己の実践力をつけ、免疫力もついて、様々なことに柔軟に対応ができるようになるのです。

もう1つは、世の中における指導員の立場(活動や振る舞いなど)ということをよく理解するという大事なことです。実際に世界大会やイベント、認定旅行などで、皆さんがどのように意識していたかが大切なことです。実際に協会の会員の1人ひとりがどれくらい理解出来ていたかはよく分かりませんが、今後、協会に大きく反映されていくことなのです。ただし私たちの本当の勉強と成長は、これだけではありません。自己の内面の成長の方が、もっと重要なことです。型を覚えるよりも、心の成長の方がはるかに重要なのです。

日本人は精神の大国、心の広さを持つ国です。豊かさと心の成長を重視している、と私はそのように認識しています。ですが協会で教えていることは、仏教のお寺でお経を教えるとか、座禅をする前に床を綺麗にしましょう、ということは話しません。

基本的に(1人ひとりが)“捨”“喜““慈””悲”の4つをイメージしながら、自分の心をだんだん変えていくようにしてきました。誰もが少しずつ分かってきます。以前、皆さんの大先輩のS指導員は、私に「先生の教え、その伝えるべき一番の役目は、その教えによって皆さんを生きかえるもの」とはっきり言いました。これくらい理解している人もいれば、ただ型の形だけ覚えている人もいます。もし、形だけで心が変わらないと、私たち人生の中に、様々な大変なことや障害が起き、必ず問題が降りかかります。しまいには自分自身にも余裕がなく、精神はすぐボロボロになってしまいます。いくら型を覚えても(中には覚えられない人も、もちろんいますが…)せっかく自分にとって良いものを習っても、気の流れとその強さは感じないことでしょう。

今回は皆さんに、私の提案として毎晩寝る前に10分でも座禅(瞑想)を致しましょう。また動功(鶴功三十六式の最初の部分や養生六式などを行っても良いでしょう。)自分の心は静かにして、心の中で反省も行い、綺麗に浄化して、次の目標に向かって、一歩前に進むように致しましょう。

そうすれば、何日か経って時、驚くほどの成長をしていることでしょう。