これまで東京都に延長されていた「緊急事態宣言」はようやく解除されて「まん延防止等重点措置」に切り替わりました。オリンピックも開催に向けて着々と準備しております。しかしまだ全国的に感染は収まっていませんから、大変な状態です。そのためオリンピック開催には、様々な意見が出ています。
NHKのある報道番組の中で、コロナ禍の中、金融業界が危ぶまれているというようなことを伝えていました。日本において、これまでの20数年間を振り返りますと、誰もが元気で活発な時期は少なく、今回のような混乱して心配事が続く時期の方が長かったように思えます。
私たち人間の人生とは、こうした心配事などの連続であり、そうした状態から抜け出そうと必死に頑張ってきました。ただその都度、新たな問題に直面し、対応しようとしますが間に合いません。いつもすべてには対応できず、これでは生きていることが大変で辛くなります。
まず自分の体を万全にすべく、整えなければなりません。そして元気で健康な状態にしなければなりません。さらに精神状態は、常に平常心で不動心になる(禅の状態)ようにしておくことが大事です。現在のコロナ禍で疲労困憊している社会ですが、仕事や家庭に不安を感じても、常に心は変わりなく、平常心で構えるべきです。将来が見えない、未知の状況であっても、また社会が混乱している時こそ、自分自身の心身の安定を図り、しっかり構えていられるようにすることが重要なことです。
私たちは「少林寺気功」の練習を真剣に取り組むことです。ある人にとっては修行とするくらいの気持ちで練習しなければなりません。単に趣味程度で実践せず、少林寺気功や外気治療でも、数多く習得したものを活かすことが大事です。
もし仏教的に言うなれば、「人間は苦しみを味わうために生きている」のです。赤ちゃんは、不安はなく心配事もありませんが、一度泣きだすと一気に変わり、苦しみを表します。これは誰でも経験してきているわけです。今はこの混沌としている世の中で苦しみを感じているわけですが、しっかり構えていなければなりません。そして乗り越えていけるようにいたしましょう。そうすれば、どんなことがあっても大丈夫です。
是非、少林寺気功を活かせるように、努力して練習を行なってください。