ここ最近のことですが、少林寺釋永信管長より依頼があり、嵩山少林寺のHPトップページのところに「禅・武・気・医」の4つの説明文を掲載いたしました。現代における少林寺はこの4つを大きな柱として、活動を広めています。しかし、実際には(歴史的に見て)、古くから行われてきたことではあります。
この4つをそれぞれの説明することはできても、他(各々)との関係性について具体的な説明するとなれば、とても難しいのです。たとえば禅と武とはどういう関係性があるのか?といったことなど嵩山少林寺HPに載せていますが(中国語なので、皆さんには理解できないと思いますが)、一つひとつの関係性について、説明しています。この内容は根本的な修業の面と中医学(人体科学)の面からの説明となっております。長きに渡る厳しい修業による自分の体験と本当の理論を理解した上のものであります。ただ少林寺について、具体的なことは当協会より、別な形で文章を既に掲載しております。
日本の武道でも「心・技・体」という言葉があり、よく道場でも掲げております。この3つのことが武道家としての大切なものであることは、一目瞭然ですが、それぞれの関係性はどんなことでしょうか?心と技(術)のつながりについて、根本的な解明や一流の技、また訓練の結果(答え)については『気』のことを理解していなければ、その説明は困難となるでしょう。
それについては「気」の重要性を理解しなければなりませんが、たとえば少林寺の「六合理論」から説明いたしましょう。これは内側の3つが合うこと(内三合)、そして外側の3つが合うこと(外三合)の理論のことですが、外三合とは人間の①手と足、②肘と膝、③肩と股関節をそれぞれ合わせることです。また内三合とは、①心と意、②意と気、③気と力をそれぞれ合わせるということです。これらが合わされば、心と技、そして体が全部つながります。そのためには訓練が必要ですが、「気」のことが理解できれば(今述べてきたのは武道のことですが)、実は日常生活の中にも、もっとあるのです。
最近、話題になっています「マインドフルネス」について、この根本となるものは、私たちが教える「少林寺気功」が一番その実践の方法としてふさわしく、誰にでも行える技術であります。“今のことに集中する”ということを、本当にあなた(実践者)は集中して行えているでしょうか?仕事をしながら・・・など、何かしながら集中するというのは、言葉では簡単ですが、本当にそれは可能だと思いますか?
実際に可能だと言えるものは、瞑想(座禅)以外にはないでしょう。特に少林寺気功の動功は、呼吸と動作を合わせて、そして意識についても呼吸と動作を合わせて行えば、あなた(実践者)の意識(意念)は、まるでマインドフルネスが与える効果と同じ状態と言えます。このことについては、12月に出版されます本『心を強くする少林寺気功』がこのテーマとなりますから、よくご覧になっていただけたらと思います。
最後になりますが、「気」の訓練をして高めていけば、心も体も様々な技とつながり、仕事や家庭の面、さらに人生の面などすべてにつながるのです。プロのような練習を短時間にも係わらず、効果として表れるのは「少林寺気功」ではないかと思います。
是非、皆さんも体験してください。