“気”という概念を哲学や宇宙万物論などから説明しようとすると、既に4000年も前から「宇宙の根本である」と記述があります。

気とは、人体の構成、あるいは生命の活動の営み、物質の大元であります。私たちが「少林寺気功」を練習している時、身体の状態はどんどん変化をしていき、健康にも治癒力も向上し、さらに「能力開発」も高まっていくのです。日常生活の中で、普通は気のことを意識したり、考えてはいないと思いますが、常に自然や自分の中には「気」と繋がりがあるのです。

 

先日、BABジャパン(出版社)のH担当者との雑談の中で、日本人の団結力や集団力はどこから生まれているのか?という話題になり、それは「国民性であるから」とか、「歴史の視点から、民族の習慣である」といった意見を出し合いました。このように“まとまっていく”という力の根元は、一人ひとりの気が集まってきて、さらに集まってどんどん膨らんで大きくなっていく作用があり、気という力(エネルギー)が団結力などを作り上げていくのだということも説明できるのです。

 

自然環境について、ある場所では「ここの空気はとても気持ちがいい」、逆に「ここはなんとも息苦しい」と感じ、しまいには病気になる人もいます。住んでいる環境やその建物の向きや部屋の配置なども影響し、自分の運命すら変えてしまうこともあるのですが、こういうことは「風水」でも説明がつくのです。

風水や環境の相性というものには、必ず「場所の気」があります。身体に与える影響や作用は、こうした「場所の気」からなのであります。

私は、日本に来て20数年経ちますが、以前、大阪において指導員養成コースを開催しており、約4年間、東京と大阪を毎週一回往復していました。その間の帰路中、京都や奈良などに立ち寄りました。そして京都市街を囲む山やお寺などすべて歩いていき、拝観してきました。日本の代表的に比叡山や高野山に行き、中でも日本人の魂とも言われる伊勢神宮には数回参りました。なぜ、このような場所(山、お寺やお墓、神社など)に行き、歩きながら巡ったのかと言いますと、直接出向くことによって、そこの感じるものがあったからです。だいたいお寺があって、お墓があると、その先に山奥に続く細道があります。わざわざそういうところに行って「場所の気」を調べてきました。日本も昔、飛鳥時代から奈良、平安時代と移りましたが、その頃は奈良や京都という場所が日本の中心でした。そして現代日本の文化や風習、日本人の精神は概ねそれらの時代から生まれており、その自然環境の中で培ってきました。

ですから、そこの「場所の気」というのは、そういった歴史と深く関わりがあるのです。日本人が育ってきたその山々の気とは、どんなものなのか?単に資料で確認するのではなく、自分の肌で直接、気を感じました。そうするといろいろなことが分かってきました。たとえば高野山に行ったとき、お墓の場所では気を強く感じますが、あるお墓の辺りでは荒々しい気を感じたのです。実はその時は誰のお墓なのかは知りませんでしたが、後で調べましたら、戦国時代の武将たちが眠っているお墓だと知りました。

気を感じることができると様々なことがつながってきます。これまで占い師に占ってもらって、あなたのオーラについて、言われることがあるかもしれません。またどこかの霊能者に見てもらったことがある人もいると思いますが、根本的には「気」の状態が作用します。中にはその時の気の状態が良くないとか、オーラの色が良くない、また運勢が良くないと言われたことでしょう。しかし、自分で自分自身を変えることはできるのです。

私たちの全日本少林寺気功協会の気功指導員養成コースの中には、オーラについて簡単に見ることができる方法もあります。また気やオーラの色も少林寺気功の練習で、簡単に変えることができるのです。当然、運勢も練習で変えることができます。私たちの練習は修業と同じです。修業をする意味は、自分の命、また自分の運命のためです。自分の運命を変えるために修業していくのです。ここの協会では、他では行えない「気の力」で自分の運勢(命)を変える訓練をしているのです。個人的な小さい部分から宇宙的な大きなものまで実践しています。

当協会の指導する「少林寺気功」を実践して気功の真髄を理解し、修業して自分を高めていけば、すべての人々(政治家たちも含め)が、世界の平和に向けて進んでいけると思います。