弘揚少林精神承傳祖庭禅風

秦 西平より ごあいさつ

嵩山少林寺第34代最高師範 秦 西平 (釋 延平)

 私は、自分が信じて行じてきた本物の少林寺気功の健康修練方法を、日本の皆さんに伝えたいと思い、今日まで多くの方たちの力を借りて実践してまいりました。そしてこれからも、少林寺気功の素晴らしい効果を広く伝え、一人でも多くの皆さんの心と身体の健康に寄与できればと願っています。

 現代は、世界的に人が住みにくい環境になっています。特に日本は高齢化がかつてないスピードで進み、健康な身体と健康な心を養うことは、大変重要な問題と言えます。私が東京大学の研究員として来日した時、日本は気功ブームでした。しかし、私からみればこのブームは表面的なもので、本来嵩山少林寺で伝えられてきたような、気功の最も大切な修行の目的や真意は伝わっていない、と感じました。また本当にそれを伝えられる人は少ないと思いました。
 ここにこそ「全日本少林寺気功協会」設立の目的があります。技術的な面においても、嵩山少林寺で直伝され、私が二十数年間の修行で培った技術が、日本の皆さんにも必ず役に立つことが出来ると信じています。

 私と少林寺との出会いは、1974年にさかのぼります。私の幼少年時代は、10歳の頃までは身体が弱く、強い身体と心をつくる必要がありました。ある日、私の育った中国内陸の町、宝鶏市で嵩山少林寺の釋永開大師との運命的な出会いがあり、私は少林寺の在家弟子となることを許されました。少林寺の修行の中で、心と肉体を鍛えつつ、精神と肉体だけでなく身体の内と外とをつなぐ「気功」を修練していきました。さらに、健康な身体と健康な心が一つになることこそ、人生の幸せにおける基本条件だと理解していきました。

 私にこうした信念をもたらした少林寺の修練方法は、少林寺歴代の高僧たちに蓄積され、門外不出の状態で一般の修練者には想像を絶する高レベルに保たれていました。そして、実際にこの環境に身を置くことによって、これは中国だけでなく、全人類の財産といっても過言ではないほど貴重なものだと思っています。

 来日して6年、いつしかこんなにも多くの、私の気功や武術の教室の生徒さん達を通して日本の皆さんに中国気功の効果を感じていただけるようになり、これまで私を支えて下さったすべての皆さんに心から感謝しています。
 
多謝。

1999年10月  

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