秦西平先生と行く 中国嵩山少林寺修業の旅 8月14日
〈管長の話・禅の話〉
朝7時に夜行寝台車は、鄭州に到着。バスで少林寺をめざす。高速道路を走るバスの車窓から登封市あと〇キロメートルの案内が目に入ると、いよいよ近づいてきた実感。登封市内に入り、多くの武術学校を目にし、市街地の後ろには高い山々が連なっている大陸的景色に感激。バスは順調に少林寺の駐車場に到着。そこで、すぐ演武に対応できるように、練功服、武道着に着替えました。
地元の大勢の観光客に混じり少林寺の山門を目指して歩いていきます。幾多の映画や紹介物語に登場した「少林寺の山門」を目のあたりにして、夜行列車の疲れも吹き飛びました。
演武・認定書授与式の会場に着くと、直前練習を少し始めた頃、釈永信管長さんがお見えになり、皆でお迎えしました。武僧やポーランドからの観光客が見守る中、
・協会員11名による秘伝鶴功三六式の演武
・武道団のうち9名による、日本空手道及び琉球古武道を中心とした演武
の後、管長さんのお話をいただき、続いて、認定書授与式で一人一人管長さんから認定書をいただきました。そして、皆で記念写真を撮りました。
《管長さん講話概要》
演技はたいへんすばらしい。皆さんの演武から、武の精神が見えます。皆さんの力は出し切りました。長い時間の練習の成果が感じられます。
今、日本で伝統を持つ武術が受け継がれていることは、非常にすばらしいことです。武術は昔は実戦に使っていましたが、現代では健康な体、心身の維持が中心です。
少林寺は、日本と千年以上の交流の歴史があります。歴史上、少林寺のお坊さんも大勢交流しています。少林寺も日本文化と御縁があって、長いつきあいです。 今回、皆さんが少林寺にきて、昔からの源流が今に続いているのを見るのは、非常に意味が深いことです。今、民間交流によって、平和が促進されています。世界平和にも大いに役立ちます。皆さん、本当にようこそいらっしゃいました。心から歓迎します。
続いて、場所を錘譜堂に移し、講師 釈延宏師からおよそ1時間の禅話の講義。
《概要》
ここは、少林寺の関係者、在家信者のための禅堂です。少林寺の本当の禅堂は別にあります。主に、出家の坊さんはその中で、何年間は毎日やります。食事、寝る、座禅、みて簡単な生活、単純かもしれません。修業は一つ、非常に単純な生活リズムで、続けること、そうすれば、心は落ち着く。どんどんどんどん小さくなります。
どういうふうに、修行するか。禅堂の中で心の知恵を発見するのです。例えば、知識は生きていると教えます。知恵は生活を通して教えます。本当の生活はー自分の生存がわかることーだから、知識と知恵は全く違う概念。もし知恵があったら、生活はもっと役に立ちます。
いい行動と習慣がつくと、もっとたくさん続けることができる、一番基本的なことです。あなたはどういう環境、どういう場所、どういう時間でも慣れることが一番大きい。どんな環境にいても許すーするとあなたも大きくなる。
もし、自分をコントロールできれば、私たちの外のすべてのものは、自分は受けられる。そうすると、私たち本当の心の平和とか、他の人とのバランスが取れます。私たち実際は、外部の名誉とか利益、そういうようなものから、あなたの本当の幸せは得られない。だから、少林寺は本当の少林功夫、本当のレベルは、内面から外部にでてきます。
座禅は、知恵の開発に効果あります。体の調節もできます。私たち、生きているのは精・気・神。丹田、丹田は3つあります。臍ちょっと下のところが、下丹田、ここは精を養成するところ。お腹と胸のところの中丹田、これは気の調節。私たち、思考しているところは上丹田、ここは神を安定させます。だから、人間は生きているのは精・気・神で生きている。座禅は、精・気・神を調和することです。これを認識してから、修行を続けてください。
もし自分の意念、信念は一定の段階レペルになると、もし自分の意念で、自分の肉体の痛みを止めたら、あなたの意念で、色々精神面の対応をしたら、本当によい状態になります。