認定旅行に参加して

「2018少林寺認定旅行&修行の旅」に参加させていただきました。認定旅行への
参加は今回で2回目です。

初日、指導員認定の方々の管長の前での演武は、早朝に行われました。少林寺の
開門前、まだ観光客のいない時刻です。9月の朝は暑からず寒からず、 清々しい
山の空気が満ちていました。披露した内功拳は、管長からお褒めの言葉をいただ
いたとか。驚いたのは、認定証の授与に続いて、私も含めた他 の参加者全員
が、管長から参加の証書をいただいたことでした。とても光栄です。私にとって
は突然のことで驚き、管長の前で緊張しましたが、望外の 喜びとなりました。

続いて、達磨洞への山登りと洞窟での座禅。下山後は、少林寺の食堂(じきどう)
にて僧らと共にいただく昼食。次に少林寺薬局での法話と、予定行事 はスムー
ズに進み、午後は、嵩山少林寺を散策する時間がゆっくりとれました。

ガイドの朱さんの案内で、境内にある数々の石碑やお堂などを見て回りました。
唐の時代までさかのぼる古い石碑などを一堂に集めた碑廊は圧巻でし た。ま
た、のちの唐の太宗皇帝、李世民を救出した十三棒僧の伝説や、人を殺傷するこ
となく農民蜂起を治めた僧、緊那羅(きんなら)の伝説などな ど、朱さんの解説
に思わず聞き入ってしまいました。

映画でも有名な塔林は、高僧のお墓ではないそうです。有徳の僧の記念碑みたい
なものとか。私たちが塔林を見ていると、僧の一団が一列になってやっ てき
て、新しい塔の前で勤行を始めました。新しく塔を建てると、亡くなった僧の弟
子たちが、数年の間、毎月お経をあげるのだそうです。

次の日から3日間は、少林寺近くの武術学校で棍を習いました。少林寺伝統武術
学院という小さな学校です。朝、タクシーに分乗して武術学校に着く と、トッ
プ教官の楊先生という方が出迎えてくださり、事務所でお茶をいただきながら、
何を習うか相談しました。各々、心意拳、剣、杖、棍といろい ろです。またお
昼には、楊先生と一緒に登封市の武術用具店へ行き、各々、器械を見立てていた
だきました。私も棍を購入し、武術学校で使用した後、 日本に持って帰りました。

私を含めて3名が、楊先生から猿猴棍を教えていただきました。実際に行く前
は、たぶん先生は中学生くらいの生徒さんであろうかと想像していたの で、楊
先生が直々に教えられ、とても感激しました。詳細にご指導いただき、より一層
貴重な機会となりました。私にとって、武術学校3日間というの は、体力的に厳
しいものでしたが、夢中になってしまい、何とか無事に終わることができて、日
本に戻った今ほっとしています。猿猴棍の套路は意外に 長く、3日間で覚えられ
たか怪しいものですが、今後も精進したいです。

今回の旅行が実り多いものとなったことに、秦先生並びに同行の皆様方にとても
感謝しております。秦先生、皆様、大変お世話になりました。どうもあ りがと
うございました。合掌。