少林寺気功ダイエット講座を受けて9キロの減量に成功された、Mさま(40代女性)より6月中旬から5週間10回の授業を受けての感想を頂きました。
  

初日に、食事に関する注意事項を聞き、簡単な体操をした後、先生の外気を受けました。(この講習は毎回が簡単な体操と外気施術の組み合わせになっています。)外気が終わった後、先生が「あなたのことは大体わかった」とおっしゃいました。続けて、「みんな痩せたいって言ってここに来るけれど、たいてい体が悪いんだよね」と静かにおっしゃいました。少し間を空けて、「ストレスがかかると体もおかしくなっちゃうんだよね」ともおっしゃいました。その時、私は軽い衝撃を受けました。私は(肥満を除けば)病院の検査でひっかかるような病気こそないのですが、過去20年以上、強いストレスを受ける職場で毎日深夜まで超長時間労働していたからです。「どこが悪いかわかるのですか?」と質問しました。悪いところが見つかって、たぶん、ちょっと悲しい声になっていたと思います。先生は、「もちろん、わかる。でも、言わない。(言うと気にするから。)あなたは、そういう(悪い)ことは考えないで、きれいな山や森のようないい風景だけ思い浮かべていてください。この講習では外気(治療)があるから。」とおっしゃいました。今思えば、この言葉がこの講習を象徴していたような気がします。

2回目の講習も、簡単な体操と外気で終わりました。この体操というのが、本当に簡単なものなのです。手を上げて下ろす動作を20回、とかを4種類くらい。そんな簡単な動作なのに、あちこち痛かったりする情けない生徒でした。片足立ちで足を回すと、立っている方の足が体重に負けてしまうような。そんな生徒に合わせて、講習は「誰がやっても絶対に疲れないレベル」のプログラムに少しアレンジしてくださいました。
初回に「気功水」を作ってくださると伺ったので、この日からミネラルウォーターを持参しました。先生がていねいにお水に気を入れている姿を、こういうことが外気施術中に行われているんだろうなぁとぼんやり思いながら眺めていました。それが終わるとお辞儀をして帰ります。

3回目の講習の時、少し質問をしました。「体操している時に、気をどこかに置く、とか、そういうのはないのですか?」等々。「これは気功ではないから、気のことは考えなくていい。」「気功でないなら、今やっていることは何ですか?」「体操。」いちいち質問をしていたら、「あなたはこの本(先生の御著書「華の少林寺ダイエット」)を買うといい。」と言われてしまいました。ちなみに、講習でやる体操は全部、本に書かれています。(講習ではやらなかった体操も書かれています。)いろいろポイントが書かれていて、確かに質問するより本を読んだ方が解説が丁寧だなぁと思いました。

まったくカロリー消費の期待できない体操でしたので、「こんなにも簡単な体操だけで痩せるわけはないのでは」などと邪念を持ちつつ、地味な体操を続けていくうちに、体型が変化していることに気付きました。体重はあまり変わっていなかったのですが、脂肪のついている場所が変わっているのです。もしかして、これが外気の威力なのかしら、と勝手に想像したりしました。また、体調も次第に良くなっていきました。先生は、外気の後に、「外気はいいよね。複数の箇所を一度に施術できるから」とおっしゃいました。

4回目。先生が首をひねるほど、体重が落ちない私でした。先生にお伝えしていなかったのですが、実は、食欲がおかしくなっていました。私は、いつの頃からか、人と会った後、食欲が変化する体質になっていて、それが肥満の原因にもなっていました。たとえば、きつい接待をした後に、どうしてもジャンクフードが食べたくなってしまい、ジャンクフードを食べるまでは何日でもジャンクフードに飢えた状態が続く、といったものです。ジャンクフードではなくて野菜で我慢して、と自分の体にお願いしても、頑として、ジャンクフードを食べるまでは強い欲求が続きます。お腹がすいていようがいまいが関係ありません。ジャンクフードが一番やっかいな食べ物でしたが、それ以外でも、(特に仕事で)人と会った後、コーヒー、アルコール、コーラ等の炭酸飲料水など、通常はあまり好まない嗜好品が欲しくて欲しくてたまらなくなり、この欲求を抑えることがとても難しいのです。この経験が長く続いた後、イベント(通常は誰かと会うこと)の後、食欲に異常が出る、というのを、だんだんとパターンとして認識するようになりました。とはいえ、医者に行っても変な顔をされるだけで治療法もなく、いつの間にか、その体質を受け入れてしまっていて、ジャンクフードが食べたくなったら、ああ、またなったな、と思って、抵抗せずに早めにジャンクフードを食べて解消するのが日常になってしまいました。ストレスのない健康的な生活をしている時は、食事も健康的なのですが、人と会うと途端に崩れます。人に会うことが少なかった頃は食の異常も目立たなかったのですが、毎日人と対面する職場に変わったところ、1年に10キロ太るようになってしまいました。勧められて、食餌療法の合宿に参加したこともあります。1日500キロカロリーで1週間過ごした結果、体重が増えてしまい、なんだかおかしな体質になっているな、と思った記憶があります。体質がおかしいのはわかっているのですが、対処法がみつかりませんでした。今回の講習会の初日にも、まるでダイエットに抵抗するかのような過食が発生していました。講習中、少し体重が落ちると、落ちた体重を取り戻せ、とばかりに体が食べ物を要求してきて、なかなか意識で抑えるのが難しくなっていました。ダイエットが難しいなぁと思いつつ、体重も変わらない中で、なぜか体型だけはどんどん変化していきました。会う人ごとに「顔がすっきりした」と言われるようになったのがこの頃です。立ったり動いたりする時に、以前とは変わってきた感覚もありました。
いつものように講習終了となった時、先生がふと「気功水はどうやって使ってるの?」と尋ねました。「飲んでます」と答えて、その時は終わりましたが、帰り道、飲む以外に使える方法を考えてみました。

思いつきで、気功水のペットボトルを枕元に並べて就寝しました。寝ている間に良い気がもらえるかな、と思いまして。その晩、夢を見ました。ある人物が私の脂肪細胞を肥やしていることを暗示する夢でした。

5回目。講習前に先生に「体重が落ちることに抵抗する邪魔者が私の中にいます。少なくとも二人は。」と、若干意味不明なことを申し上げました。先生も、前回「(体重を落とすことに対する)抵抗があるみたいなんだよな」とつぶやいていらしたので、お心当たりもあったかもしれません。「じゃあ、今日から邪魔者はナシね。」と一言おっしゃって、いつもの通り講習を開始しました。特に新しい体操が加わるわけではなかったので、いつもの通り「イチ、ニ、サン、シ」という掛け声に合わせて淡々と体を動かしました。床の体操をしている時に、なんだか平和だな、と思ったのを覚えています。その後も、特に会話もなく、いつもの通り終了、解散。(この体験談を読むと、たくさん会話をしているように見えるかもしれませんが、実際には、ここに書かれている言葉がほぼ全てで、非常に会話の少ない講習なのです。)この後、体重は減っていきます。

翌日、自宅で体操をした後、目を閉じて座っていたら、不思議なことが起こりました。「このエネルギーには、少林寺1500年の歴史がある」という感覚が、足の上に落ちてきたのです。この現象をどう説明すればよいのか分かりませんが、とにかく何か、見えないけれど、1500年の重みを持ったものが落ちてきたのです。奇妙な現象に驚きつつも、そのまま目を閉じて座っていたら、少林寺の山門付近らしきビジョンが見えてきました。(たぶん実際の少林寺とは少し違う、水墨画みたいな色のビジョンでした。)見えているのはそれだけなのですが、そのお寺に入門するのが如何に困難か、そこで1500年にわたって守られてきた大切なものの価値、多くの修行僧の研鑚、そういった多種多様な情報がストレートに私の中に入ってきました。次の瞬間、そのお寺で最高師範に任命されるということが、如何に凄いことか、ということが、ガツンと頭に響きました。まるで頭を殴られたみたいな衝撃でした。そうしたら、今までぼやーっと講習を受けていたけれど、目の前にいる先生には、少林寺の1500年の重みが全部入っているのだ、ということが体感として感じられ、今、先生が「少林寺の全てを背負って」日本に来てくださっているのがとてもありがたく感じられました。先生に対する尊敬や感謝の気持ちが素直に私の心を満たしました。また、私の一風変わった体質も、現代のお医者様で治せる人がいなくても、少林寺1500年の歴史の中では変わった体質の人が色々いたでしょうから、その1500年の歴史のあるエネルギーで自分は治ることができる、と思いました。

その翌日は、お風呂に入っている時に、唐突にヒラメキがありました。私の肥満は俗に「スピリチュアル・デブ」と言われるものらしいのですが、そうなってしまうメカニズムを説明されました。その説明に基づいて、体重をバロメーターにして、あれこれ減量の実験をしていくうちに、自分の体重って便利だな、と思うようになりました。それまで気に敏感な体質の自分が嫌でしたが、逆に考えれば、こんなに敏感に反応してくれるのだから、いろいろ教えてくれる良い師ではないか、とさえ思うになりました。また、それまでは過剰な食欲と戦ってきましたが、体は何かを訴えていたのだ、と気付きました。

6回目。講習の前に、少し先生とお話ししました。自分が他人から気の影響を受けやすい体質であること、先生は気を出しているが、私は気を受け取るばかりだ、ということ、等。すると先生はおっしゃいました。「それは違うよ。(外気治療の時は)一方的に指令を出しているわけではなくて、実際には患者とコミュニケートしている。つまり、気は交流していて、出たり入ったりしている。一方的に命令しても、受け手が拒否すれば、入っていかない。」また、私が他人の影響を受けやすい人に何故症状が起こるのかを理論的に説明してくださり、「それは、治すことは可能だよ。」と言ってくれました。この時、とても嬉しかったです。ずっと悩んでいたことが、ここで治癒されるかもしれない、と。「どうやって?」と尋ねると、「知りたかったら(少林寺気功)指導員コースを受けて」と言われました。不満そうな顔をしたせいか、続けて「一言では説明しきれない。膨大な理論が背景にある。それを体系立てて説明するのが指導員コースだ」と説明されました。また、敏感体質を治す方法はあるけれど、時間は必要だよ、とも言われました。今やっている体操はダイエット目的のものだが、他にも気功には多くの種類があり、治す方法はとてもたくさんある、ということも説明されました。やはり体質改善は魔法のように一足飛びにはいかないようです。ちょっとがっかりしましたが、でも、説明がとても理論的だったせいか、地に足のついた感じがして、かえって信頼度が上がったような気がします。この日もいつも通り講習をするのですが、いつもより集中できませんでした。個人的な体感ベースですが、おしゃべりし過ぎると、左脳が大活躍してしまって、うまく気と一体になれないみたいです。

7回目。体重が落ちていくと同時に味覚が変わりました。複雑な味の料理よりもシンプルな素材が食べたくなりました。その傾向は日を追う毎に強くなり、ついには、ドレッシングをかけたサラダよりも、野菜を(調理しないで)そのままで食べたい、という強い欲求になってしまいました。今まで生きてきて、初めての嗜好です。一切の調味料に嫌悪を感じてしまったのですから。先生に相談すると、「食べたくない時に、時々ある現象だよ」と言われました。先生の言葉は、いつも「枝葉末節にとらわれるな」という風に響きます。先生の言葉を聞くと、ま、いっか、と思えてしまいます。この講習が始まってから、いつの間にか自分の感覚が素朴で素直になっていると感じることがあります。それは割と心地よい感覚です。少し体操のバリエーションが増えました。

8回目。また夢を見ました。体内の管にゴミが詰まっている映像でした。実際の体も、体内に汚いものがたまっているような、不快な感覚が続きました。先生によると、それは体内の浄化活動が始まっているためだそうです。先生の説明を、錆びついた自転車に例えて書いてみます。(実際にいただいた説明は少し違うのですが、先生の身振り手振りがつかないと、うまく文字にできないので。)私の体は古くて錆びついた自転車のようでした。その錆が積り積って、自転車はまったく動かなくなっていました。それを先生の強い外気の力で、大きな塊レベルの錆とりをしました。大きな錆がとれたので、自転車が少し動くようになりました。車輪を動かし始めると、今度は、それまで固定化されていた、より細かい錆が流れ出してきて、結果として体内を汚いものが流れることになっている、と。なので、体内の気持ち悪さは浄化中の証拠、ということでした。この説明の状況は、自分の体で体感していることと同じでした。おへその周囲に脂肪の大きな塊があって、自分ではどうすることもできなかったのですが、講習で外気を受けた翌日に、それがなくなったことがありました。(この時、体重は変わりませんでした。)外気で大きな塊を破壊する、というのは、そういうことなのだろう、と想像しました。体重が減った体を触ると、もっと小さな脂肪の塊が分かるようになりました。体が脂肪でパンパンに膨れ上がっていた時には、押しても中身が分からなかったのですが、体内に隙間ができたことで、それまで見えていなかった脂肪の塊が分かるようになったのです。まさか自分の体がこんなにも汚かったとは、と少し落ち込みそうになりました。「誰でも、毎日、汚れはつくからね」となぐさめられました。それにしても、こんなになるまで溜まってしまったとは。「若い頃は、少し太っても、すぐに元の体重に戻ったでしょう。それが戻らなくなるのは、(体内の)気の流れが悪いんだよ。代謝が悪いのもそのせい。気が流れるようになれば、代謝もちゃんと上がります。」と言われました。
体操に新しい動きが加わりました。

9回目。自宅で体操をした後、座って目をつぶったら、急に手の横のところが熱くなり、固くて痛くなりました。目で見てもはっきりわかる程に赤く腫れています。調べてみると、ひざのツボでした。私は驚きました。すっかり忘れていたのですが、約10年前にひざをひどく傷めていました。このことを先生にお話しすると、こんな説明を受けました。「気がきちんと流れていれば、体内の気は、体の悪いところを見つけて、そこを修復しに行く。その箇所が終わったら、また次の場所を見つけて癒しに行く。その傷が古いか新しいかは関係ない。傷があれば癒しに行く。細胞レベル、DNAレベルで修復するともいわれている。痛くなったところも、何もしないで様子を見ていて。そのままよくなると思うよ。」そういえば、少し前に左目の上側がぷっくりと細長く腫れました。様子をみていたら、2-3日で消えました。その後、今度は下まぶたのところに同じような筋ができて、また消えました。もしかしたら、体のあちこちで「修復」が始まっているのかもしれません。気功ってすごいな、便利だな、と改めて思いました。

ちょっと欲を出して、もっとパワフルな気功の方法を試したらどうかしら、と思ったこともありました。念のため、事前に先生に「本に出ていたこの方法を試してみてもよいかしら」と相談したところ、「その方法は知っている。その方法は偏差が出やすいから、あなたはやらない方がいい」と即答されました。興味本位で強いエネルギーを扱うことの恐ろしさを知ると同時に、基本的な方法でも十分な効果があることを教えていただきました。

10回目。最終回なので、体操の前に少し長めにお話しをしました。今回の講習の後半では変わったことが起こって、私もその都度反応していましたが、あまり考え過ぎない方がよい、とのお言葉をいただきました。その後、いつものように体操をしました。この体操も、当初は効果を疑っていましたが、何らかの効果があったのではないか、と、最終的には思うようになりました。特に、体力ゼロだった私が、少しずつ回数を増やしても大丈夫になっていった過程は、楽しいものがありました。すっかり御馴染になった講習内容をひとつひとつ進めていったら、ふわっと体の中があたたかくなりました。とても気持ちがよかったです。

もしかしたら、私の体質は少し変わっているのかもしれません。(ここに書かれていない原因不明の体調不良は他にもあります。)でも、もしかしたら、やはり変わった症状で悩んでいる人がいるのかもしれないから、そういう人に向けて体験談を書いてみて、と先生に言われました。正直なところ、自分のおかしな体質およびデブをさらすことになるので、ちょっと迷いましたが、書くことにしました。と言いますのも、私の変わった体質を治すために、過去に多くの方に相談させていただき、その過程で本当に多くの人達が病院で治らない症状で苦しんでいることを知ることになったからです。そして私自身も本当は、減量すること以上に、健康になることを望んでいたのではないかと思うのです。多くの人が治療法がないと思っている症状に関しても、少林寺1500年の歴史の中で培った、数多くの気功法の中に、効果のあるものがあるかもしれません。

とても長い文章になってしまいました。この文章が、健康の回復を望まれているどなたかのお役に立てば幸いです。

追記

最後に、少林寺気功協会のコースの「個人的なご案内」をつけておきます。私自身がコースの選び方がわからなかったためです。ご参考まで。

【気功指導員コース】
少林寺気功の集大成です。理論と技術の両方を学びます。名称は「指導員養成」ですが、指導員になろうと思っていない方も含めて、すべての気功を学びたい方にお勧めのコースだそうです。理論が学べるのはこのコースだけ。

【外気施術】
黙って外気施術を受けたい方向け。心身ともに疲れきってしまった時など、いくら意思で体を動かそうとしても無理なことがあります。そういった場合には、まずは何も考えずに外気施術を受けるのもよいのかもしれません。

【少林寺武術コース】
秦先生の真骨頂です。武術を基礎から学べるコース。難度の高いものまで用意されているそうです。もしも私自身が若くて元気だったら一番取りたいコースです。(笑)

その他、アドホックに特別講習があるそうです。今回私が参加した講習は、「指導員コース」が確立する以前に行われていたもので、今年は10年ぶりの開催だったそうです。(名称は、以前の「美容と健康」をうたったものの方が実態に近いような気がしました。)他にも、様々なコースの開催がHP上で発表・募集されます。