武術練習 2024/09/06(金)at 西戸山中学校 武道場 
 「少林武術の奥深さに触れた!と感動・:*+.\(( °ω° ))/.:+」 
 今日はイタリアから見学(体験)の方、ロベルトさんがいらっしゃいました!
ロベルトさんは筋骨隆々とされていて、イタリアで武術と気功の先生をされているという事で、練習が始まる前から七星拳などを自主練されているのを見て、その身体能力の高さはすぐに分かりました。 
 秦先生もそんなロベルトさんの様子を見て、指導に熱が入ります。 
 始まりは四段功からで、静かな穏やかな時間が流れていましたが、途中から、体験の方に本物の少林武術を教えてあげたいという秦先生のスイッチが入ったようで、 四段功の「突き」のところにくると、秦先生がパンチの力の伝え方をロベルトさんに言葉だけでなくジェスチャーでも伝えようとしてくださり、私も片言の単語ばかりのつたない英語で伝えるのをお手伝いしようとしました。 
 日本語でも、武術に関する専門的な言葉を伝えるのはかなり難しいです。でも、英語だとどういう表現になるんだろうと考えながら秦先生の言葉を真剣に聞いていると、なるほど、そういう事か、今までそこまでのニュアンスは分かっていなかった、と為になる事がいっぱいでした。 
 例えば、秦先生が、ロベルトさんに少林武術のレベルの高い範囲のコツを教えようとする中で、段階を追ってそのレベルの高さを教えてくださいました。
 ・第一段階(第1レベル)は、腕の筋肉の力だけで拳に力を伝える、 
・第二段階(第2レベル)は背中の力から拳に伝える、 
・第三段階(第3レベル)は、腰の力から拳に伝える、
・第四段階(第4レベル)は、脚からも、さらに全ての力を拳に伝える。
 腕の筋肉を緊張させていると上手く伝わらない、それは単に腕の筋肉だけの力になってしまう、腕をリラックスして、他の身体の部分もリラックスして瞬時に全ての力を、回転の力も地に粘る脚の力も背中の力も腰の力も全てを拳に伝える、鞭がしなるように、それは一見しなやかに軽くも見えますが、実際はもの凄い爆発力です。側に居て、畝る風のような「ブァン!」という重い音が聴こえてきます! 
 ロベルトさんは「それは発勁ですか?」と聞いてきましたが、「発勁も良いが、これは更によりもの凄いものなのだ」と説明されていました。 
 車がスタートしてすぐ次の瞬間にに止まるような、その衝撃が全て伝わるような、そんな動きなのだ、と説明してくださいました。 
 また、格闘の場合のパンチのかわし方も相対して指導されました。 パンチを打ってくる人に対してまともに受けようとすると、相手のパンチをまともに喰らってしまう、相手とカウンターでぶつかってしまったり、腕が搗ち合ってしまったり、痛い状態、絶体絶命になってしまう、それを避けるにはしなやかにスライドしたり、蛇のように相手の腕にまとわりつくような動きで相手の動きに臨機応変に瞬時に身体が反応するようにしてかわすのだ、と。
場合によってはツボも使う、と。これらは目の前で見ていて、私なら瞬時に殺されてしまいそうだ、と怖くなってしまいました。シュミレーションではありましたが、本気での殴り合いの場合には力だけではなんともならない、相手の力をも利用した、しなやかな駆け引きが必要なのだと感じました。 
 ロベルトさんは前に空手をやっていた、との事で、空手だとグッと力を入れて腕や胴体を緊張させるような事が多かったので、それとは全然違う、という感想を述べていました。 
 私ではそういった難しいニュアンスを伝え切る事が出来ず、途中から、英語堪能な方が来てくださって細かいニュアンスも伝えてくださいました。良かったです! 
 また、全員で七星歩の移動法も行いました。これはイタリアのロベルトさんの教室では行なっていないようで、難しそうにされていました。 
 さらに、少林寺連環拳に始まり、少林寺十三拳⑴と少林寺十三拳⑵や、少林寺五形拳⑴と少林寺五形拳⑵も皆で行ないました。  
ロベルトさんは中国嵩山少林寺での段品制度試験はまだ、ご存知無かったようで、こういった試験のための型は練習されていないようでした。 
 さらに秋に日本での四級を受ける人達とロベルトさんも一緒に、爆発呼吸や、スピード練習、少林寺観音十八掌も行ない、型は少林寺八極拳を行なっていました。 
 秦先生がおっしゃるには、今の少林寺でも型など表面上のものばかりを教えているが、古来からの少林武術には、底知れないパワーを秘めた力を伝えるコツ等がある、今は教えている所が少なく、そちらのほうがとても重要なのだ、とのことでした。 
 秋に日本での初段を受ける人は「少林寺通背拳」を練習しました。ロベルトさんはまだこの通背拳は知ってはいるが、やった事が無い、と言っていました。
 今回はロベルトさんに触発されて、私も便乗して少林武術の真髄に触れる事ができたようで、興奮しました!
今はなかなか学ぶことができない貴重なコツを、中国から離れたここ、日本で受ける事ができるなんてなんて貴重な有難いことでしょう!
我らが師匠、秦先生から少林武術の素晴らしさ・極意を学ぶ事が出来て私達は幸せです!
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武術クラス S.M.